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プログラム概要

プログラム概要

(文部科学省大学院教育改革支援プログラム採択)

医科学専攻の対象は、原則的に医学科以外の四年制学部・学科を卒業した者であることから、入学年次の前期に医学の基礎的知識を履修させるために医学分野の諸概論(人体形態機能学、分子医学、病理病態学、集団社会医学、臨床医学)を必修として課し、入学年度の後期から各研究室でのセミナー・勉強会に参加しながら課題研究に取り組むカリキュラムで教育が行われてきた。しかしながら、研究 科規定の第1条(2)に掲げる医療系の人材の育成には、人間社会の枠組みを律する人文社会科学系の知識・技能の教育が必要である。また、わが国では少子高齢社会を迎え、医療現場での改革が進められている現在、医科学の専門知識、技能の習得のみならず、健康医療分野の諸問題に対処し解決する能力が益々求められている。

そこで、本教育プログラムは、医科学専攻に社会医学講義として、医療倫理学、コミュニケーション学、疫学・医学統計学総論の共通選択科目に加えて、健康マネージメント分野、医療マネージメント分野、人文社会科学分野を選択科目として開講し、かつ従来の課題研究に、健康医療関連施設の実習、インターンシップや、国内学のフィールド調査を組み入れ、専門応用能力、プロジェクト企画・マネジメント能力、健康医療問題の解決能力の涵養を行うとともに、学生の修士課程終了後のキャリアパスの幅を広げることを目的とした。さらに、平成20年度には社会人入学制度として、土曜日や平日夕刻の講義等を開講し、医療系大学の卒業者のみならず、医療系事務等に従事する社会人に対しても門戸を開放する。そして、多様なバックグランドを有する学生の教育を系統的に行い、健康医療の諸問題の解決能力に富んだ医科学専門家の育成を行う。

対象学生
履修プロセスとして、まず、対象学生は、従来の医科学関連分野の大学の卒業者(保健学、農学、薬学、理学、工学等)に加えて、社会人(医療系大学の卒業者、医療系事務者等)とする。
履修指導
医学分野の諸概論を(医師は一部既履修とみなせる)履修後、健康医療の諸問題の解決能力の涵養のため、基本となる講義科目として、倫理学、コミュニケーション学、統計学、健康科学等に関する総論を選択履修することができる。さらに、問題解決能力の涵養のための、応用的な講義科目として、健康マネジメント分野、医療マネジメント分野、人文社会科学分野の講義を選択履修することができる。
研究指導
一年次の後期、二年次の前期、後期の課題研究においては、従来の実験が中心の課題研究に、健康医療関連施設における実習、インターンシップや国内学外のフィールド調査を積極的に取り入れる。その際、複数指導教官体制を維持するとともに、WEB・メール等の指導体制を強化して、社会人学生の研究指導の強化を図る。
修了後の進路
修了後の進路としては、企業、研究所の就職や博士課程大学院の進学以外に、行政、司法、医療機関、国際保健機関等、多様な進路の開拓につなげる。